事業再構築補助金は個人事業主も対象?補助上限額はいくら?

 

事業再構築補助金は個人事業主も対象です!

事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症に影響を受けた事業者を支援するために2021年に新設された補助金です。

2022年に新設される「グリーン成長枠」が加わることで補助上限額が1.5億円となります。

では、個人事業主も事業再構築補助金の対象とお伝えしましたが、個人事業主の場合、補助額はいくらもらえて、補助上限額はどのくらいなのでしょうか。

今回は事業再構築補助金の個人事業主の補助上限額についてくわしく解説していきます。

目次

事業再構築補助金とは?

改めて、事業再構築補助金とは、コロナ時代の今、変化する経済社会に対応するための事業再構築を支援してもらえる補助金です。

コロナウイルスの影響を受けた中小企業などが、事業再構築を試みるべく、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などに挑戦する場合、その事業にかかった経費を補助してもらえます。

事業再構築とは、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換または事業再編の5つのことを指します。

事業再構築補助金に申請するためには、これら5つのいずれかに該当する事業計画を策定する必要があります。

・新分野展開とは……主たる業種や事業を変更せずに、新しい製品の製造や、新しい商品、サービスを提供することで、新たな市場に進出すること。

・業態転換とは……今まで行っていた商品やサービスそのものは変えずに、製品などの製造方法の変更や、商品やサービスの提供方法を変更すること。

・事業転換とは……新たな製品の製造や、新たな商品、サービスを提供することにより、主たる業種を変更せずに、主たる事業を変更すること。

・業種転換とは……新たな製品の製造、新たな商品、サービスを提供することにより、主たる業種を変更すること。

・事業再編とは……会社法上の組織再編行為などを行い、新たな事業形態のもとに、新分野展開、事業転換、業種転換または業態転換のいずれかを行うこと。

対象者

事業再構築補助金は、どんな事業主が対象なのでしょう?

まず、事業再構築補助金は新型コロナウイルスの影響を受けていることが前提となります。

それから、新分野展開、事業・業種転換、事業再編またはこれらの取組を通じた規模の拡大などの事業再構築のための取組みをする中小企業者(個人事業主含む)、中堅企業が対象となります。

事業再構築補助金は個人事業主も対象!

事業再構築補助金の対象事業主である「要件に当てはまる中小企業者等および中堅企業等が対象」の「中小企業者等」の”等“の中には、個人事業主も含まれています。

事業再構築補助金HP内で公開されている『補助対象者となる法人格の一覧』では、中小企業の項目の中に、「個人事業主」も記載されています。

出典:事業再構築補助金ウェブサイト

事業再構築補助金の要件を満たせば、個人事業主も対象となります。

中小企業等(個人事業主含む)の場合は、資本金または従業員数の数が以下の表の数字以下となっている会社または個人とが対象となります。


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個人事業主の補助上限額は?
 

事業再構築補助金のくわしい補助額・補助上限額を見ていきましょう。

これまでの補助額・補助上限額

第4回公募までの全体の補助上限額は中小企業(個人事業主含む)・中堅企業等ともに最大1億円です。

くわしい補助額・補助上限額については以下の表をご覧ください。

申請類型

補助上限額

補助率

通常枠

中小企業者等、中小企業等ともに
【従業員数20人以下】100万円~4,000万円
【従業員数21~50人】100万円~6,000万円
【従業員数51人以上】100万円~8,000万円

中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)
中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)

大規模賃金引上枠

中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数101人以上】8,000万円超~1億円

中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)
中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)

卒業枠

中小企業者等:6,000万円超 ~ 1億円

中小企業者等 2/3

グローバルV字回復枠

中堅企業等:8,000万円超 ~ 1億円

中堅企業等 1/2

緊急事態宣言特別枠

中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円
【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円
【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円

中小企業者等 3/4
中堅企業等 2/3

最低賃金枠

中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円
【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円
【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円

中小企業者等 3/4
中堅企業等 2/3

「個人事業主」は“中小企業者等”にあてはまるため、各枠の中小企業の補助上限額を見ます。

全体の補助上限額は、中小企業者(個人事業主含む)、中堅企業等はどちらも変わらず1億円となります。

新しい枠を含む補助額・補助上限額

「令和4年度は、事業再構築補助金に「グリーン成長枠」という枠が新設され、補助上限額が1.5億円まで引き上げられる予定です。


「グリーン成長枠」など新しい枠を含むくわしい補助額・補助上限額は以下の表をご覧ください。

申請類型

補助上限額

補助率

最低賃金枠
(最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい事業者に対する支援)

500万円、1,000万円、 1,500万円

中小3/4
中堅2/3

回復・再生応援枠
(引き続き業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者に対する支援)

通常枠
(事業再構築に取り組む事業者に対する支援)

2,000万円、4,000万円、 6,000万円、8,000万円

中小2/3 中堅1/2

大規模賃金引上枠
(多くの従業員を雇用しながら、継続的な賃金引上げに取り組むとともに、従業員を増やして生産性を向上させる事業者に対する支援)

1億円

グリーン成長枠
(研究開発・技術開発又は人材育成を⾏いながら、グリーン成長戦略「実⾏計画」14分野の課題の解決に資する取組を⾏う事業者に対する支援)

中小1億円、中堅1.5億円

中小1/2 中堅1/3

 

表を見てわかるように、最大補助額が引き上げられるのは中堅企業のみとなっています。

 

ということは、中小企業者に含まれる「個人事業主」は、これまでどおり最大補助額は「1億円」ですね!

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事業再構築補助金の採択率
 

気になる過去の事業再構築補助金の採択率も見てみましょう!

・第1回公募 約36%

・第2回公募 約45%

・第3回公募 約44%

という結果となっています。

なお、第4回公募の採択結果は、事業再構築補助金の公式サイトによると、「令和4年2月下旬~3月上旬ごろ」と記載があります。

結果が発表され次第、本コラム内でもご紹介していきます。

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まとめ
 

事業再構築補助金は、個人事業主でも申請が可能です

個人事業主は「中小企業者等」に分類され、最大補助額は1億円となります。

新型コロナウイルス感染症は、約2年間、幾度となく感染拡大の増減を繰り返してきました。

現在は、変異種であるオミクロン株の流行により感染者数が急激に増加しています。

コロナが本格的に長期化している中で、新しい経済社会に対応するための“事業再構築”の必要性は非常に高く、2022年も引き続き事業再構補助金は事業者にとって注目の補助金となりそうです。

今後も事業再構築補助金についての情報をお届けしていきたいと思います。

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